最近「この先、不動産って上がりますか?」と聞かれる機会が増えました。
正直、未来は誰にも分かりません(・・汗)。
その理由は単純で、2026年は「景気」だけでなく、金利・物価・人口・建設コストが同時に効いてくる年だからです。
今回は グローバル → 日本のマクロ → 福岡のミクロ の順に、なるべく腹落ちする言葉で整理してみます。
1)グローバル:世界の景気は“悪くはないが、揺れやすい”
2026年の世界経済は、成長が続くとしても「勢い一辺倒」ではなく、国・地域の差が出やすい局面になりそうです。
この“差”がやっかいで、投資マネーの動きや為替、そして金利に影響します。
ざっくり言うと、世界はこんな構図になりやすい。
・景気が強い国は金利が高止まりしやすい
・景気が弱い国は緩和に戻りやすい
・その差が、資金の流れ(=どこにお金が集まるか)を決める
日本の不動産は「日本国内だけ」で決まっているようで、実はこの資金の流れにも影響を受けます。
(例:海外金利が高い → 円安圧力 → 建築資材・エネルギー輸入のコストに響く、など)
2)日本のマクロ:2026年は「金利×物価×建設コスト」の綱引き
ここからが本題です。
不動産の価格は、雰囲気ではなく、最終的に “買える人の力” で決まります。
そして買える力を左右する最大要因が 金利 です。
●金利は不動産の“重力”
不動産にとって金利は、重力みたいなものです。
重力(=金利)が強くなると、同じ収益でも価格は浮きにくい。逆に賃料や所得が伸びれば、重力に抗えます。
2026年は、この重力を意識する局面が増えます。
「返済額が増える」「借りられる額が減る」——この当たり前が、じわじわ効いてきます。
●ただし、建設コストは下がりにくい
ここがもう一つのポイントです。
材料費・人件費・職人不足などを背景に、建設コストは簡単には下がりません。
つまり2026年の市場は、こういう綱引きです。
・金利上昇 → 価格は下がりやすい方向
・建設コスト高止まり → 新築・良質中古は下がりにくい方向
結論、全部が上がる/全部が下がるではなく、条件の良いものに寄っていく。
これが二極化の正体です。
3)実需(マイホーム):ローン50年時代は「買える」より「維持できる」
金利が上がるのは怖い。でも最近は 借入期間が長期化(最長50年など) して、「月々の返済額を抑えて買える」設計も増えています。
ここは例えると分かりやすいのですが、
ローンを50年に伸ばすのは、家の値段を下げたわけではなく、“支払いを薄く伸ばした”だけです。
毎月の負担は軽く見えても、マラソンは長くなる。
だから実需は、物件選び以上に ライフプラン(家計の設計図) が重要になります。
最低限、これだけは確認したいポイント
・教育費ピークと住宅費が重なる時期(子どもが中高大の時)
・片働き・休職など“家計ショック”が起きた時でも持つか
・固定資産税・保険・修繕・車費用など「住んでからコスト」
・住み替えの可能性があるなら「売れる立地か」(出口の有無)
2026年は、「買えるか?」より「続くか?」 が、実需の勝負どころです。
4)投資:2026年は「BTCF」と「出口戦略」が一段と大事
投資は、入口の利回りより 持ちこたえる力 が問われます。
金利が上がると、真っ先に削られるのは BTCF(税引前キャッシュフロー) だからです。
【2026年の投資判断は、ここが骨格になります】
●BTCF:金利上昇局面で耐えるか
・金利が上がってもキャッシュが残るか
・空室・賃料下落が来ても耐えるか
・修繕(屋根・外壁・設備更新)を織り込んでも回るか
●出口戦略:買う前に“売る仮説”を置く
入口が良く見えても、出口が詰まると苦しくなります。
・誰が買う物件か(次の買主像があるか)
・売れるエリア・売れるサイズ・売れる価格帯か
・10年後の融資環境(買主がローンを組めるか)も想像できるか
2026年は「買ったら勝ち」ではなく、“持てる”と“売れる”のセットで勝ちになりやすい年です。
5)ミクロ(福岡):追い風はある。でも“売れない不動産”も可視化される
福岡市と周辺は、全国の中では相対的に需要の芯が残りやすい。
ただし、これも「全部が強い」ではありません。2026年は特に 場所と物件の選別 が進みます。
●福岡で強い側に寄りやすい条件
・交通利便(駅・バス・幹線へのアクセス)
・生活利便(スーパー・病院・学校)
・修繕が読みやすい(管理状態が良い/設備が標準的)
“将来売る時も買い手がいる”サイズと価格帯
●注意:ニュータウン型(丘陵地・団地)は別枠
丘陵地のニュータウン型住宅地は、以下が重なると弱くなりやすいです。
・高低差・擁壁・階段・車動線
・インフラや造成の老朽化不安
・所有者高齢化で売却が同時期に増える(供給増)
供給が増えるのに買い手が細ると、「売れない不動産」が見える化します。
福岡でも、二極化はここで起きます。
【まとめ:2026年は「二極化」と「計画」の年】
・世界は成長しても揺れやすく、資金と金利が動く
・日本は 金利上昇(重力) と 建設コスト高止まり の綱引き
・実需は ローン長期化の時代だからこそライフプラン が必須
・投資は キャッシュフローと出口戦略 が最重要
福岡市近隣は追い風があるが、立地と物件の“選別”がより強まる。と考えています。
買いたい病は、抑えて緻密な計画が必要になりそうですね。
我々不動産業界も益々の学びと法律、税制、財務、世界経済など様々なカテゴリーを横断する知識が必要となるのは間違いないとも考えています。頑張らねば!!







