少々、おどろおどろしいタイトルにしましたが
■はじめに
住宅ローンのご相談でよくあるのが、
「変動金利で大丈夫ですよね?」というご質問です。
結論から言うと、
大丈夫な人もいれば、そうでない人もいます。
私はこれまで、不動産売買だけでなく、
返済が難しくなり任意売却に至ったケースにも関わってきました。
その中で強く感じるのは、
・・破綻に近づく人には、共通した“前提”がある・・
ということです。
今回は、実務の経験から
「注意すべきパターン」をまとめます。
■①「金利は上がらない前提」で考えている
変動金利は、
日本銀行の政策金利に影響されます。
つまり、将来の金利は
個人ではコントロールできません。
それにもかかわらず、
- 日本は低金利が続くはず
- 急激には上がらないだろう
という前提で借入をしてしまうケースは少なくありません。
しかし、前提が崩れたとき、
その影響を直接受けるのは借り手です。
■②「返済余力」ではなく“限界”で借りている
- 今の家賃と同じくらいだから大丈夫
- ボーナスもあるから払える
こうした判断で、ギリギリのラインで借入をしてしまうと、
金利が上がった際に調整の余地がありません。
変動金利は、
・・・余力がある人が柔軟に対応するための選択肢・・・
であり、限界まで借りる人に向いている商品ではありません
■③「将来売ればいい」と考えている
- いざとなれば売却すればいい
- 価格は大きく下がらないはず、と都市部では
こうした”予測に基づく前提”も非常に多く見られます。
しかし現実には、
金利が上昇する局面では、買い手も減少します
つまり、
”売りたいときに売れるとは限らない”
ということです。
実際に任意売却の現場では、
- 想定していた価格では売れない
- 売却に時間がかかる
といったケースが多く見られます。
結果として、
「売却で解決できる」という前提そのものが消え去る
ことになります。
■④「収入は上がる前提」で計画している
- 今後は昇給するはず
- 共働きが続く前提
- ボーナスをあてにしている
こうした前提で組まれた資金計画は、
一見合理的に見えますが、不確実性を含んでいます。
現実には、
- ・転職
- ・病気
- ・出産や育児
などにより、収入や支出の構造は変化します。
重要なのは、
・・収入は“上がる前提”ではなく“変動するもの”として考えること・・
です。
■⑤「金利だけ」で判断している
- 変動か固定か
- 金利が何%か
これだけで判断してしまうと、見誤ります。
本来確認すべきは、
- ・総返済額
- ・月々のキャッシュフロー
- ・ライフイベントとのバランス
です。
住宅ローンは「金利の商品」ではなく、
※長期の資金計画そのもの※
です。
■⑥「買う前提の情報」しか見ていない
多くの情報は、
- ・住宅会社
- ・不動産会社
- ・金融機関
から提供されます。
これらは当然ながら、
「購入する前提」の情報が中心
になります。
一方で、
「購入後にどうなるか」
「想定が崩れた場合どうするか」
という視点は不足しがちです。
■まとめ
変動金利で破綻に近づく人の共通点は、
金利の問題ではなく、前提が楽観的であること
です。
- ・金利は上がらない
- ・収入は上がる
- ・売れば解決できる
こうした前提が重なったとき、
リスクが顕在化します。
■最後に
住宅ローンは、
金利を予測するものではなく、
将来の不確実性にどこまで耐えられるかを考えるもの
です。
ネクステップでは、
- 収支シミュレーション
- ライフプランを踏まえた資金計画
まで含めてご提案しています。お気軽にご相談ください。
AFP、不動産コンサルティングマスター 西 真一








