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那珂川のミカタ#004

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カテゴリ:那珂川のミカタ
木藤亮太の月イチコラム「那珂川のミカタ」

#004:あの喫茶店バトンタッチプロジェクトのホンネって?

最近の私は、とある喫茶店のカウンターに立ち「まだ泡がついてるよ!」なんてこと言われながら、せかせかとお皿を洗っています。
そうです、今回のコラムでお伝えする「木藤流まちづくり術」は・・「喫茶店で皿を洗えば、まちの動きが見えてくる!」ww。
冗談じゃないです、本気ですww。



そうあの8月に再オープンした「喫茶キャプテン」の継承プロジェクト。その背景には、前回コラムのテーマ「住むまちから暮らすまちを目指す」那珂川市の魅力UPへの思いがあります。

詳細はこちらの8分の動画をご覧ください。
アサデス。KBC/老舗喫茶店のリニューアル/2019年08月22日放送分

喫茶キャプテンのある、”いちょう通り”はいわゆる那珂川市のメインストリート。多くのお店が並び、福岡市南区桧原と春日市を結ぶ主要道として、交通量は昼夜ともにたくさん。しかし、その沿道の様子はというと・・・
ひこバンバン、おもちゃのエンジェル、釜めし村、ブルドッグ・・・私が幼いころは、那珂川なら○○といわれるような、オリジナリティのあるお店が立ち並んでいました。しかしその様子も大きく変化、全国チェーンの有名なお店が立ち並び、いつも変わらない味を、夜遅くまで常に提供する、本当にありがたい便利なお店が揃っています。

そんな便利なまちを、ふと、スマホで撮影してみました。すると、ムムム・・・どこを撮った写真も那珂川なのか、どこのまちなのか、分からない。
写っているのは全国一律のよく見かける有名チェーン店の看板や店舗。写真をパッと見せられてもだれも那珂川だなんて分からない・・・。

うーん、どうなんだろう、どうなんだろう、どうなんだろう。


ある時、耳にしました。
今月末で39年の幕を閉じるらしい、と。
あの特徴的な「船をひっくり返したような」喫茶店が閉じるらしい、と。
継いでくれる方を探したけれども見つからず閉じるらしい、と。


私は以前住んでいた日南市油津商店街でも似たようなプロジェクトを経験していました。
商店街の入口にある40年数年前から営業していた喫茶店、10年以上真っ暗だった空き店舗を新しくオープンさせた「麦藁帽子」→「ABURATSU COFFEE」へリノベーション。
外装はほとんど変えず、一部壁をガラス扉として明るくオープンなつくりに。内装も傷んでいた壁や天井、床をきれいにし、カウンターのみ大きく改造、前精算・テイクアウト式を基本としたつくりに。いわゆる喫茶店文化からカフェの文化へ。
パンケーキをメインメニューに、古い世代には「なつかしさ」、新しい世代には「新鮮さ」を印象づける店舗は、オープンから5年が経過してもなお、賑わいの核となっています。

とっても似ているプロジェクト。しかし!今回の「喫茶キャプテン」と比べて、あることが決定的に違いました。
喫茶店が立地している地域が全く違うのです。

そう、前回のコラムの通り、日南市と那珂川市は状況が全く違うのです。

油津商店街は当時「猫すら歩かない」言われるような人が歩かない通り。
「麦藁帽子」は10年以上空き店舗として放置され、そいれを私が見つけて新たにリノベーションしたプロジェクトです。
一方で、喫茶キャプテンのあるいちょう通りは、「町から市へ昇格したベッドタウン」のメインストリート。
好立地な条件にあるあの特徴的な古い建物はあっというまに更地になり、そこにはコンビニかマンションが・・・。



どこのまちにもあるような建物が並ぶ一辺倒な通りの中で、唯一といっていいほど、あのメインストリートにて那珂川らしい風景をつくり出していたあの喫茶店をなんとか守らなければ。

誰も継がないのであれば、僕が。
腹を決めたのは前マスターのご引退から約2週間前。
ある方に聞かれました「チェーン店が立ち並ぶ、飲食店激戦の通りで、勝算はあるのか?」

「勝算」はありません、しかしカウンターに立ってお皿を洗っていると・・「称賛」をたくさんいただきます「受け継いでくれて、ありがとう」と。

喫茶キャプテンは「同じ風景がそこにある」ことが目的。
ABURATSU COFFEEは「いままでまちになかった文化を創り出す」ことが目的。

かつて船長(=Captain)を務めておられたマスターが大切にしてきた「船」をイメージさせる装飾品。
39年間常に看板メニューだったクリームたっぷりのウインナーコーヒー。
あのナポリタン、あの生姜焼きもそのままに。
「喫茶キャプテン」1ヶ月半の空白を経てできる限りそのままの姿で再スタートを切りました。

人口が増え、発展する那珂川市。利便性が向上し、住みやすくなり続ける那珂川市。しかし、なにか大切なものを失っているような気もします。
まちのアイデンティティを意識し、永く親しまれてきたものには、これからのまちの未来を描くためのヒントが必ずあります。
もちろん古いものが全ていい、ではありません。しかし、意識すること、ふと、立ち止まって考えること、自分たちが暮らすまちを意識すること、忘れることがないようなそんな那珂川市になって欲しいです。

そんなことを想いながら、「エプロン似合ってるね!」なんて声をいただきながら、お皿を洗っていますww。
「喫茶店で皿を洗えば、まちの動きが見えてくる!」

ぜひ、そんな喫茶キャプテンに一度足をお運びください!

ということで、今回はここまで。
次号では「#005:ビジネスづくりって、まさにドラクエだよね」
木藤がこだわる、事業推進チームづくりのお話です、お楽しみに。


木藤亮太
株式会社油津応援団専務取締役、株式会社ホーホゥ代表取締役。
宮崎県日南市が実施した全国公募により、2013年7月よりテナントミックスサポートマネージャーとして、“猫さえ歩かない”と言われた油津商店街の再生事業に取組み、約4年で25を超える新規出店、企業誘致等を実現。その後は自らが育った福岡県那珂川市に拠点を移し「事業間連携専門官」に着任(2017年4月より)、株式会社ホーホゥを設立(2018年1月より)。その他、各地のまちづくりPJのアドバイザーを兼任するなど活動の幅を広げている。
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